有機栽培と自然農の違いは?
巷には有機栽培だったり、オーガニックフードだったり、無農薬野菜だったり、自然農だったりと色々な農法がありますが、いちいちそこまで調べないですよね~
そんなわけで、この区分けについて表にして詳しく解説したいと思います。
・有機野菜、無農薬野菜、自然農、慣行農法についての違いが理解できる。
有機栽培・無農薬栽培・自然農の違いを詳しく解説
有機野菜や自然農を解説する前に、まずは通常の、農薬も化学肥料も使う農法を「慣行農法」といいます。
それら、を交えてまずは表にしてみました。
農薬 | 化学性肥料 | 動物性堆肥 | 有機JAS規格 | |
慣行農法 | ● | ● | ● | × |
有機栽培 | ▲ | × | ● | ● |
無農薬栽培 | × | × | ● | × |
自然農法 | × | × | × | × |
上の表が、「慣行農法」、「有機栽培」、「無農薬栽培」、「自然農」の違いになります。
大雑把ではありますが、こんな感じの区分になります。
それでは、一つずつ解説していきたいと思います。
有機野菜(オーガニック)とは
有機野菜、オーガニックフード、という言葉ですが、有機があって無機が無いのは、おそらく慣行農法へのアンチテーゼだと思います。
有機野菜や今までの野菜とは違うんだ!という差別化でしょう。
そんな有機野菜ですが、確かに化学肥料は使っていないし、農薬も全ての農薬を使っているわけではありません。
そうなんです、実は有機栽培も農薬を使っているんですね~。
実は有機野菜も農薬を使っている
その農薬は、有機JAS規格によって定められた、限られた農薬を使用しています。
そしてもちろん、動物性堆肥、家畜の糞尿堆肥を使用しています。
最近では、この家畜のエサについて、結局化学肥料で作られた野菜や飼料を食べた家畜の糞尿を使って育てられた野菜がオーガニックと言えるのか?という問題。
それでも、もちろん慣行農法で作られた野菜よりは、化学的な物質は含まれてはいないでしょうが。
JAS規格を認証している
有機野菜は、そのJASによって認証を得ているので、野菜を作る生産過程で認証を得た農家のみが、「有機野菜を生産している」と謳う事ができます。
無農薬栽培とは
無農薬栽培とは、その名の通り、農薬を使わない農法ですが、堆肥に関しては生産者により、動物性の堆肥を使用している生産者さんも居ます。
つまり、かなりあいまいなところが多く、無農薬栽培はJASによる認定制も無いので、結局その野菜が「無農薬だ!」と言われても、確証が持てないのです。
無農薬野菜の問題点とは動物性堆肥
そして、上記でも述べたように化学性の堆肥は使っていませんが、動物性の堆肥が問題になってきます。
実はその動物性の堆肥によって土壌が汚染される可能性があるからです。
なぜかと言うと、家畜は遺伝子組み換え飼料を食べ、病気予防のためにワクチンや抗生物質、そして肉を柔らかくするためのホルモン剤も混入している事でしょう。
そんな動物の堆肥で育った野菜が、無農薬野菜だと売られていてもわかりませんよね。
もちろん、ちゃんと無農薬・植物性堆肥で生産している農家さんもいるでしょうが、そこらを見分けるのは非常に難しいですよね。
自然農とは
自然農とはその名の通り、完全オーガニックで、完全ナチュラルな農法です。
化学堆肥も動物性堆肥も使わず、自然のまま、そして土壌のミネラルのみを肥料として栽培する方法です。
もちろん、人によってやり方は様々で、畝を作らない人もいたり、野原にそのまま種を撒く人もいたり、自然農はコレっていう定義がありません。
その分、自由度が高いですよねw
無農薬・無肥料で野菜ができる不思議
僕自身も自然農をやり始めてビックリする事は、本当に肥料がなくても野菜が育つんですよね。
もちろん、その畑で野菜を栽培し続ければ栄養が減っていって、その内野菜も採れなくなるのは目に見えています。
ところが、それでも野菜が元気に育つコツ、というか秘密があったのです。
菌ちゃんが教えてくれた古来の農法
特に僕自身が参考にしているのが、「菌ちゃん」こと「吉田俊道」さんの農法です。
彼の農法は、畑に生える雑草を堆肥にして野菜を育てる、という農法。
そして、そのコツは「発酵」です。
抜いた雑草が腐り、やがて発酵しますが、その雑草が土の養分になるという事です。
でも、これって既存の慣行農法をやっている人にとっては理解しがたい内容みたいですね。
やってる僕自身もいつも不思議に思いますw
まとめ
以上が、有機野菜、無農薬農法、自然農の違いになります。
知ってみると、かなりの違いがある事に驚かされます。
こういった内容をしりながら、有機野菜・無農薬野菜・自然農で作られた野菜を食べ比べてみるのもいいかもしれませんねw
そして、自然農を試してみたくなりますよね~~。そんな僕もその一人です。